トゥルティエール 大垣/フランス菓子 その24 閉店
岐阜県大垣市三塚町941-1 0584-81-8831
営業時間 9:30~20:00
定休日 火曜日
駐車場 有
イートイン 有
※2016年11月20日に閉店しました
10月24日、僕にとっては衝撃的な情報が飛び込んできた。
「11月20日トゥルティエール閉店」である。
6月に外壁改修したばかりだったし、関西にあるお店のことじゃないのかと思ったけど、僕の大好きな大垣のトゥルティエールに間違いなさそうだった。
毎月のように訪問していて、10月初めにも行っているんだけどそのときはそんな話なかったのに。
閉店の情報を知ってからすぐに訪問したが。やはり本当だった。
理由は製造の人手不足。こういう真面目なお菓子を作っているお店、特にイルプルのお菓子を作っているお店は他のお店とやっていることが全然違ったりなど大変だということは聞きます。将来独立して美味しいお菓子を作っていきたいと考える人なら、すごく勉強になると思うんですが、そう考える人もほとんどいないんでしょうね。
あと、シェフの小麦アレルギーというのも理由の1つみたいです。
ちょうど開店から20年ということもあるし、上に挙げた色々なことも重なり、とりあえず一旦区切りということかもしれません。また、他に何かやりたいことができたのかもしれませんね。
道具などは残すそうなので、またいつかやっていただけたらなと思います。
小麦をさわらないショコラやグラス&ソルベのお店なども嬉しいですけどね。この辺りは僕の勝手な願望です。

午前中でも売り切れが多かった。

イートインするお客さんは少なかった。

栗のバスク 432円(税込)
店内で食べたのはこれだけ。あたためて出してくれるガトーバスク。
これが本当に旨い。
ガトーバスクは色んなお店が作ってはいるけど、ほんと不味いものばかり。
僕は全国の色々なお店で食べましたけど、プレリュードやトゥルティエールのレベルにあるものってほんと無いですよ。
ガトーバスクって本来はこんなに美味しいものなんですよ。
これをもう食べることができません。


やさしくあたたかいフランボワーズとミルクチョコレートのお菓子 410円(税込)
初訪問時に食べて、「イルプルの味だ!」ってなった品です。
これを食べるまで、このお店がイルプルと深い関わりがあることを知らなかったのです。
このときはまだプレリュードの存在もまだ知らなかった。
トゥルティエール、そしてこのお菓子がきっかけでプレリュードに出会うことができました。当時はどちらのお店もほぼ情報が無かったですね。こんなに素晴らしいお店なのに。
最後にこのお菓子を食べることができて良かったです。

ル・フェドラ 410円(税込)
このお菓子を初めて食べたのはプレリュードなんですが、驚きましたね。
カルバドスを使ったリンゴのジュレにキャラメルとショコラという組み合わせ。
ジュレも生地もムースもショコラも全部が今まで食べてきたものと次元の違う美味しさ。トゥルティエールとプレリュードのお菓子を食べて、今まで一体何を食べ歩いてきたんだ?と当時思ったし衝撃を受けました。しかもこの味でボランティアかと思うくらいの価格。

シャルロット・ポワール 410円(税込)
これも本当に大好きなお菓子でした。
見た目に派手さなどはないけど、食べるとポワールのオードゥヴィやバニラなどによる香りの重なりが華やかかつエレガントでたまらなく心地良いのです。
このレベルのシャルロット・ポワールを食べれるお店があったら教えてください。

ここからは2015年3月から食べてきたお菓子を全てではないですが載せておきます。
ひるがえり~HI・RU・GA・E・RI 早い春の陽だまり
パッションとひねくれたチョコのお菓子 オペラ
早い春の陽だまり、美味しかったな。ひるがえりは「ショコラのムラングとパインとプラリネの甘さの中での意外な翻り」というお菓子です。苦手な人が多そうだけど僕は好きだった。

トゥリアノン カヌレ
レモンとマンゴー シャルロット・ポワール
カヌレは忘れちゃったけど、どれも本当に美味しいお菓子だった。

フレーズィエ ヘーゼルナッツのロールケーキ
エヴァズィオン ガトー・フレーズ
ヘーゼルナッツのロールケーキとか地味にすごく旨いんだよね。

パン・オ・レザン ゴッホの様なバナナ
杏とピスタチオのタルト カジノ
その辺のパン屋より確実に美味しいヴィエノワズリー。
この中ではカジノはイマイチだったけど、他はすごく美味しい。
杏とピスタチオのタルトは「クルスタッドゥ・ムワルーズ・ア・ラ・ピスターシュ・エ・アブリコ」。

シブーストゥ・ポンム タルト・ムラング・エグゾティック
ムース・ココ パッションとフランボワーズのお菓子
ムース・ココのキレとか素晴らしかったね。どれもすごく食べたい。
パッションとフランボワーズのお菓子が「シュルプリーズ・デ・ボワ」のフレーズ・デ・ボワをフランボワーズに置き換えたもの。

ニコロ プレジール
ディジョネーズ ごまのおかし
少し前に食べたプレジール。これコーヒーのお菓子なんですが、すごく好きだったな。
ディジョネーズのカシスの複雑でスパイシーな味わいがたまりません。

タルト・ポンム プラリネとシナモンのプログレ
ロリゾン ベルギービールのムース
あ~、美味しかったなぁ。
ロリゾンは栗とカシスというよくある組み合わせだけど、フランス菓子を騙る洋菓子店などとはやはり素材レベルから次元が違うね。

ショコラ
バレンタイン時期限定のショコラ。
ショコラも美味しくて、しかも安かったな。税込190円でしたからね。
この値段でこのクオリティは他にないと思います。


トゥルティエールの閉店を知りながらあえてブログには書かなかったんですけど、なんというか普段行かない人が閉店と知ってぞろぞろ行くのが個人的には嫌なんですよね。別のところで名前は出さずにちょろっと書いたので気付いた人もいると思いますが、東海地方住みでこのお店が好きなら普段から行くので閉店の情報も自然に知ることになりますしね。
フランス菓子屋を騙るお店は腐るほどありますが、ここは日本にほんのわずかしかないフランス菓子を味わえるお店でした。そんな日本にわずかしかないフランス菓子屋が1つなくなってしまったわけです。日本でフランス菓子を味わえなくなる日が来てしまうんじゃないかと本当に心配になります。
どうか、パティシエの人たちにはフランスの味わいに気付いてもらいたいです。フランスに行って組み合わせとかデザインばかり見てないで、味わいや香りや食感などを感じとって欲しい。そして、味を再現してもらいたい。真のフランス菓子屋が1つでも増えるように・・。
フランス菓子の味を再現しているお店が本当に無いんです。みんながフランス菓子だと思ってるオーボンヴュータンですらフランスの味わいではありませんから。
海外の和食屋を笑うかもしれませんが、日本人も同じことをしていると気付かないといけない。日本にも真っ当な和食屋がどれだけあるのか疑問ですが。
思い入れがあるし、個人的に閉店はとても悲しいですが、トゥルティエールをきっかけにプレリュードを知ることができましたし、それによってイルプルのお菓子やイルプルに関わるお店、フランス菓子というものにより興味を持つようになりました。
そして、本当に美味しいお菓子たちをたくさん食べることができました。
トゥルティエールに出会えて本当に良かったです。ありがとうございました。
そしてお疲れ様でした。
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