茂右衛門 国分寺/フランス菓子 その2 ~2014年11月東京食べ歩き~
東京都国分寺市南町2-18-3 042-323-8200
営業時間 11:00~20:00
定休日 月曜日、火曜日
駐車場 無
テイクアウトのみ
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イル・プルー・シュル・ラ・セーヌの次は国分寺にある茂右衛門へ。
今回は車じゃなく電車で行ったのですが、JR中央本線の国分寺駅近くなので、少し時間はかかりますがわりと行きやすいです。
美味しいフランス菓子を食べるなら、東京でもイル・プルー、パリの空の下、そして茂右衛門しかありません。どこかで書いたような気もしますが、あるとすればイルプルに影響を受けて真面目にやっているお店くらいでしょう。

栗とミルクチョコのムースリーヌ、フレーズ・デ・ボワ、オレンジフラワーウォーター(Eau de fleur d'oranger)、栗のビスキュイ、栗の甘露煮。
この品、どんな味わいなのかなかなか想像しにくいですが、茂右衛門さんなら期待ができるのでとても楽しみでした。
まず、オレンジフラワーウォーターがすごくしっかりきいているのに驚いた。と同時に、日本人にはなかなか一般受けしなさそうな香りの使い方を遠慮なくしてくれてとても嬉しく思う。嫌いな人に合わせるようなことはして欲しくないですしね。
そして、フレーズ・デ・ボワの独特なフルーティな香りと酸味、これらと栗やミルクチョコレートがなんの違和感もなくつながります。
めちゃくちゃ香りが良いです。フレーズ・デ・ボワがけっこう重要で、なくてはならない存在ですね。感動的な味わいでした。フレーズ・デ・ボワがもっと入っていても良さそう。
あえて言うなら、栗の甘露煮がもう少し味があると良いなとは思いましたが、めちゃくちゃ旨いですこれ。
その辺の洋菓子屋が似たようなの作ろうとしても、香りが盛り上がらずズドーンと重いだけになり、「奇をてらってる」で終わります。似非フランス菓子屋には作ることのできない香りと味わいです。一応言っておきますが、香りをきかせればフランス菓子的な味わいになるってわけでもないです。

ブラ・ドゥ・ヴニュス 500円(税込み?)
キャラメルとポワール、スパイス。
八角などきいており、ベルエレーヌを思い出す香り、スパイス感。
明るさもあり、全然重くない。旨い。

ショコ・ミエル 480円(税込み?)
生地はぎゅっとしたビターなショコラ生地。
ややポロッとしたチョコレートムースだが、すごく香りが良い。
煎ったカカオをかじったような香ばしい美味しいカカオの香り味わい。エクストラヴァージンオリーブオイルのような味のニュアンスも感じられた。
マヌカハニーを使用とのことで、これによる相乗効果なのか、カカオ・パートも使っているからなのか、いつものペック社のショコラの味わいが更に美味しく感じられた。
僕が求めるような本当に美味しいショコラの味わいがありました。旨かったな。

フリュイ・セック 480円(税込み?)
イチジクやプルーン、ピスタチオなど。
軽やかなんだけど、すごく味わい深い。
香り良く、味わい深く、そして全く重さがないんです。すごく満足感があります。食べていて疲れない。
フルーツ旨いですしね。コニャック使用だそうです。

キャラメルとシナモン 230円(税込み?)
シナモンしっかり。芯のある味わいで、シナモンだけが浮くことはなく美味しいです。
じゃりじゃりとした生地も良いアクセントとなっている。

檸檬 230円(税込み?)
フランスで食べるようなレモンの香りではないが、お酒もわりときいて清涼感もあるし香りも良い。
やはりその辺の店のような、味がなくすっぱいだけのものでは終わりません。
美味しいです。

チョコレートとオレンジ 230円(税込み?)
ほのかに生姜っぽいようなスパイスっぽいようなニュアンス。
このオレンジがそうさせるのかな?もっとビターなショコラ感でも良いが美味しいです。

ガレット・ブルトンヌ 230円(税込み?)
底のじゃりじゃりとした砂糖のアクセントも良い。
ほろりとくずれ、華やかで明るいラム酒の香りが広がり、温かみがあり味わいのある美味しいガレット・ブルトンヌ。

マダガスカル 150円(税込み?)
これは印象には残らなかったが、きちんと美味しいです。

マグダレーナ 230円(税込み?)
食感はややぼそぼそとするが、香りと味わいが良い。
バターを使わずオリーブオイル。
オレンジフラワーウォーターのおかげもあるのか、国産レモン使用らしいけどフランスのお菓子っぽいレモンの香りになり、香り良く美味しい。

ブラ・ドゥ・ヴニュスもショコ・ミエルも旨かったが、特にボワが衝撃的な美味しさでした。でも、一般受けはしないだろうなぁ。
ショコ・ミエルもシンプルにとても美味しかったですが、チョコレートの美味しさってのもなかなか伝わらないかもしれないね。パティシエが高くて不味いヴァローナなんかをありがたがって使うぐらいですからね。それ以外でも、オーガニックチョコレート使用って書いてあると大概カオカ社という残念なチョコレートですし、ミッシェル・クルイゼル社も不味いし、オペラ社もカカオフィノ社も美味しくないし・・。フランスで流通してるものと"もの"(品質)が違うって話も聞きますけど、とにかく日本で出回っているチョコレートはほとんど不味い。
僕がおすすめするお店と合う方は茂右衛門のお菓子は気に入っていただけると思います。
逆に、知ってる香りや味わいしか受け入れない方やフレッシュフルーツと生クリームがのったケーキが食べたいなどの香りも味わいもない洋菓子が好きな方には合わないと思いますので、そういう方にはおすすめしませんが、こういうお菓子を食べてフランス菓子の美味しさに気付いてもらいたいとは思いますね。全国のフランス菓子を作れているつもりになっているパティシエさんたちにもね。
せめてルレ・デセールの会員さんたちにはフランス菓子作ってもらいたいですけど無理ですかね・・。こういう方たちがフランス菓子を作ってくれないので、正確に言うと作れないというのが正しいのかもしれませんが、そのせいで間違ったフランス菓子が蔓延し、似非フランス菓子屋が蔓延します。
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2014年11月東京食べ歩き 記事一覧
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